奇妙な入浴(Super)

人間には、習慣というものがある。


たとえば歯を磨く順序。たとえば眠りにつく前の寝返りの順序。
たとえばサイトを巡回するときの順序。
部室に入って最初に目が行く場所、教室に入って座る場所……
環境の変化によって多少変わることもあるだろうが、
人間というものは一度覚えた習慣はなかなか抜けないものだ。


ところで僕は入浴するときの順序として、
頭を洗う→体を洗う→浴槽に入る
という習慣がついているらしい。
で、浴槽に身を沈めて、あれこれ考えたりして、
ふと思うのだ……
「頭洗ったっけ?」


体を洗った覚えはある。なぜなら体を洗わずに浴槽に入るということは禁忌だからだ。だからそのことはいい……確認するまでもない。
だが、今日、果たして、頭を洗っただろうか?
記憶を探ってみても頭を洗った記憶が出てこない……というわけでもう一度洗いなおす。
すると、その作業をやっているときに
「あ、そういえば今日頭洗ってたわ」
と思い出すのだ。


そこで達した結論……
「キング・クリムゾンが発動したんだ」
時を飛ばしている間、起こっていることは認識されない……ただ結果だけが残るッ!